#7:ネットが「考える」ようになる

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–次は、ビジネスとマイクロコンテンツの関わりについて話していただきましょうか。最初のiTunesでコンテンツの買い方が変わったということを話されていた。そのあたりで、どうマイクロコンテンツがこれからのコンテンツビジネスに影響してくるのか。

林:それこそ、日本のiTunesストアだと目立たないが、米国だとiTunesのスタッフが優秀で、ボサノバセレクションなど、iTunesブランドのアルバム。スタッフお勧めのボサノバがあって。ベーシック、ネクストステップ、ディープとか。ほんと、一番美味しいところだけ組み合わせたようなマーケティングができるようになってきた。ボサノバだけでなく、有名な、例えばレッド・ホット・チリ・ペッパーズのiTunesミックスとか。iTunesストアがやっていて、しかも1曲単位で売っている。持っているものがあれば、抜いてかえるようになっている。
マイクロ化でそれが可能になる。分析もしやすくなる。
iTunesの曲も1個ずつURL。アフィリエイトもできる。曲にカーソルで右クリックすれば、URLをコピーできる。ブログで紹介。referralもしやすくなった。
まったく同じ仕組みが、ブログもパーマリンク。記事単位でリンクできるし、SNSの場合は直接に記事リンクしても入れないことがあるが、URLはある。Twitterも1つ1つにURL。どういったつぶやきが見られているか。どこからどこへリンクが張られているか分析しやすい。そこにAmazonのリコメンドシステムを組み合わせると、分析しやすくなる。
分析や、コマーケティング、ミックスしてベスト盤を売ることができるようになったという変化が出てきてますよね。

–ものをいろんな単位で切って、編集。付加価値を付けて売る、別のところと組んで売る。APIの公開も、マイクロコンテンツがあるから意味がある。

林:そうじゃないですか。そのマイクロ化されたコンテンツの中で、分析しやすい状況になったことで競争も起きやすくなった部分もあるだろうし。ランキングもそうだし。

–iTunesストア内だけでなく、Diggや。

林:Twitterがフロントエンドだとしたら、次の第二波、第三波としてささえるのが、Diggなどのソーシャルブックマーク的なもの。集約もしやすくなった。Twitterが火付け役だとしたら、あとのアグリゲートしてくれるメディアがSBS。両方がうまい補完関係。その先に、Googleの検索エンジン。時間軸で言うと。

–人間の記憶の仕組みに似ている。

林:Twitterは短期記憶ですらなくて、刺激ですよね。強烈な刺激があると、そこに注意が行く。SBSで短期記憶に保存されて、それがGoogleにひっかかるようになる。

–長期記憶として定着する。

林:僕も思わなかったが、そうかも。

–別のアプローチで、無意識に脳のアーキテクチャを。自然発生的にそうならざるを得ないのかも。

林:すべて、ミクロのレベルから宇宙まで支配する法則があるような気がして。フラクタルじゃないけど。面白いのは、CSLの所長は北野さんは生物学者。彼の話は、ジェットエンジンから何から何までつながっている。
robustness。砂漠の虫が、水分をなくしても生きられる。どうやって生きながらえるかという研究。その研究が飛行機でも予備のエンジンで生きながらえるような仕組みに活かされたり。形が似ているのはいっぱいあって、数式で表されるものではないかもしれないが、フラクタルのように。マイクロでそうなら、たぶん大きなレベルでも。

–同一でないにしても、似たような構造。

林:それがこう、ビットかアトムかわからないが、単位が小さくなることで見えやすくなった。これまでは、情報によって形成されるものの形が1つのブロックが大きくて見えづらかった。

–毛細血管には入り込めなかったり。細かいからこそ別のものと結合したり。

林:画面の解像度が低かったから、わからなかったが、今なら高解像度になって鮮明に陰まで見えるようになってきた。今はサンプリングレートが高いから後ろの音も。マイクロ化で解像感が高まったというのはあるかも。

–ミームといっていいのか、小さくすると法則に従うということはあるのかも。

林:何となく直感で感じ取れる部分はそういうのがありそうな気がしてならない。

–複数の分子が固まりが、複雑なタンパク質を作っていくというメタファー。

林:そういう流れがあるなら、一番流れに逆らわずにできるビジネスが一番いいかもしれない。これまでビジネスをやる側が前提を作っていた。流れに逆流しているものだったかも。それには、大きな考えの固まりを作っていた。今は、マイクロビジネスができるかもしれない。一歩ずつ実験してやっていく。これをやるとだめそうとなったら、変える。しなやか。こっちに世の中が行きそうなら、そっちへ。

–生物的なアプローチ。最終ゴールがあるわけでもなく、その場の最適化で生き延びていく。

林:Twitterのマーケティング利用に注目が集まっている。そういうしなやかというか、マイクロ最適化というか、短時間の最適化を繰り返さないといけない気がする。宣伝のアカウントで毎日宣伝していたら、あっという間にフォローされなくなる。いくら@でつけようと。ブロックされたらしまい。
コンテンツ自体が面白くないといけない。面白ければ、RTで広まっていく。Twitterのマーケティングは一番クリエイティブがタメされる。宣伝とわかっていてもフォローしてしまう。さりげなく、たまに広告が入っているなら、気持ちよくみんな広告を受け入れる。これまでの広告的な、何千万円の大きなものを作って外すとかじゃなくなるかも。

–効果測定でウソがつけない。TV広告でどういう効果があったかはわからない。

–何百万人が見ましたといっても、購買に結びつかなかったのは製品のせいだと言われたり。

林:昔の15秒や30秒は1個の固まり、BGMが悪いのかなにか分析できない。しかし、Twitterの広告が広まっていくなら、CMソング出来ましたというつぶやきを個別に評価できる。CMソングがよかったら、RTしていけば、CMソングは評判がよかった。マイクロレベルの。
今後、広告は、Twitterである程度やっておいて、一番評判の良かったCMソング、グラフィックを組み合わせて作るということができるかも。マイクロレベルの分析ができるから。

–しかも下手にアンケートを取るのではない。

林:ヒューリスティックな観察ができる。
アンケートだと、全部悪いと書くと悪いから、とりあえず1と書くようなことがなくなる。

–たんに、ロングテールで売れるということではない。
電子書籍で対談した時、たんにページ売りということもマイクロコンテンツの売り方としてあるが、ある本からある本へのリンク。リンクして、引用したところをクリックしたら、別の書籍の表示されて。この引用されている本が面白そうなら、その本が購入できるのではないかという話。

–今の話で、自分の関連会社で思いついたアイデアがあるので。ポップインという会社があるんだけど。


※このエントリのポッドキャストは、Castplantからお聞きいただけます。

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