ITジャーナリスト林信行がこれまでの、そしてこれからの10年を斬る『iPhoneとツイッターは、なぜ成功したのか?』発売

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firstdecade.netで制作過程の一部を公開してきた書籍『iPhoneとツイッターは、なぜ成功したのか?』がいよいよ発売されます。

○電子書籍版を期間限定で無償配布
『iPhoneとツイッターは、なぜ成功したのか?』は、電子書籍版も同時発売されます。
発売記念キャンペーンとして、4月26日〜5月5日まで理想書店と、アップルのAppStoreにおいて、全文を無償公開いたします。

理想書店版は、iPhoneとパソコンの両方でご覧いただけます(iPhoneでの閲覧には、理想書店ビューアが必要です)。
AppStoreのiPhoneアプリ版は、AppStoreからダウンロードするだけでご覧いただけます。

○前書きより
21世紀最初の10 年間に起こった変化とはいったい何だろう?
私は、主にITの分野からその変化について考え続けていた。思索のとっかかりとなったのは、iPhoneとツイッター、そしてグーグルだ。これらの製品やサービスはただ便利なだけじゃなく、現在進行している巨大な変化を象徴している。そして、その変化は、主に5つのキーワードに集約できることに気づいた。5つのキーワードとは、「マイクロ化」「永遠のベータ」「原型」「自分」「身体性」だ。
この変化は、IT 業界だけで起こっているのではない。この世界に生き、経済活動に参加している人全員を好むと好まざるにかかわわらず巻き込んでいく大きなうねりだ。それは個人のライフスタイルから、企業の生き残り戦略まで、あらゆる営みの形を大きく変えていくだろう。
もうすぐ第2のディケード(2011~2020年)がはじまろうとしている。厳しい世界を生き抜くために、まずはどんな変化が現在起こっているのかについて一緒に考えていきたい。

○目次

はじめに — 世界を変えた「iT革命」
第1章:「マイクロ化」するコンテンツ
・iTunesが音楽の聴き方を変えた
・Webサイトを変えたマイクロ化
・究極のマイクロコンテンツ「ツイッター」
・マイクロコンテンツがビジネスを活性化する
・Column:インターネットが「考える」
・本当に効果がある広告の登場
・早過ぎたマイクロ化「オープンドック」
・加速するマッシュアップ
・仕事も「マイクロ化」する
第2章:「永遠のベータ」今こそWeb2.0に注目せよ
・単なるショートメッセージから「神の視座」へ
・Web2.0とは何だったのか?
・成功したベンチャーは「AARRR」と叫ぶ
・ツイッターが行っている改善のループ
・日本の製造業が抱える問題点
・アップルのものづくりに学ぶ
・Column:大量に余ったマックはどこへ行った?
・日本メーカー再生のカギはマニュアルとサポート
・すべてのビジネスはIT 化する
・グーグルは何をもたらすのか
第3章:「原型」をデザインせよ
・2001年にはじまった「ものづくり革命」
・モノ余りの時代に売れるモノは?
・iPodがものづくりを変えた
・原型を求める旅
・自分の得意分野は何か?
・危機的な状況にある日本のものづくり
・モチベーションをモメンタム(勢い)に変えるアップル、グーグル
・Column:人材の流動性が高いシリコンバレー
第4章:最強のメディアは「自分」である
・古都のとあるバーにて
・変化した「情報への飢餓感」
・「Me」メディアに注目が集まる
・新しいニュースほど注目される「時間軸」
・友だちの情報が気になる「親密軸」
・近くの人とつながる「空間軸」
・情報の3軸から生まれる新たなつながり
・Column 日本人のプライバシー観
第5章:デジタルは「身体性」と融合する
・南禅寺で朝がゆを食べる
・生真面目過ぎるITから、ゆるいITへ
・一期一会の経験を提供する
・デジタル万能時代に見直される「美徳」
第6章:201X 年代に起こる社会の変化
・第2の「ディケード」では何が起こるのか?
・ネットとテレビはすでに融合している
・OS化したグーグル上で花開く産業
・「生物」になれた会社だけが生き残る
・「フリー」の流れは止められない
・マイクロワークが働き方の基本になる
おわりに

#11:これからは、1人の人がいくつもの仕事を持つようになる

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林:あと、マイクロ化で話しことと言えば、3つ話題。1つは、オフショアでもマイクロ化するのがキーかなと。あと、オープンドック。もう一つはどういう姿勢でマイクロ化に臨むべきか。
オフショア化することで、開発コストのマイクロ化もできれば。分業体制という意味でのマイクロ化。ネット技術の進歩でそれが推し進められている。
oDeskというウェブのサービス。例えば、「3Dのプログラミングができる技術者募集、納期は**、拘束時間は**、料金***」という条件で募集。契約したら、仕様書を渡して組んでもらう。webカメラを使って働いているか監視できる。毎日ソースコードの閲覧ができる。
実際、僕の知り合いがmyGengoの前に発注したが、確かにいったスペック通りだが、質がイマイチ低いと言っていた。オフショアというか、インターネットを使ったオフショアの場合にはそういう危険性がある。
どうすべきかと言った時、そこからさらにマイクロ化すればいいのではないか。募集する時に必ずペアで募集する。全然関係のない2人を募集して、1個の仕様書で分業させる。ペアプログラミングをさせる。お互い監視し合って。
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#10:人をなぐさめることも、立派な仕事になる

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–コンテンツというと、活字、音楽、写真、映像などの形に限定される?もうちょっと違うのは。

–サービス全般。

林:プレイリストも一般的に。こないだ僕は、米国の大学にいっていて、ヒューストンにいった。毎日のようにクラブに。ディスコの曲を聴きたくなって探したら、米国のiTSのiMixで発見。リストだけで僕にとってはすごく価値があるじゃないですか。つい評価を書いて。最高だと。それもコンテンツ。
クリエイティブワークはゼロから想像するものも、リミックスも。クリエイティブな部分が関わっていれば。
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#9:これからは仕事のマイクロ化も進む

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林:今本の話が出たが、マイクロ化はコスト的な部分にも関わってくる。マイクロ化していけばフリーも仕方がないかとなってくる。流れとしてフリー化。それは避けられない。その勢いと合わせてみても、マイクロ化は自然の力学がたぶん働いている。

–それに対しては、特定の企業や政府の思惑を超えている。人の意識がそう流れている。

–過渡期では、その時点での収益モデルは考えないと。

林:今の経済システムを無視して考えれば、マイクロ化されて、常に軌道修正しながら、全員が同じベクトルに向いていったほうが、より大きいうねりを作れそうな気がする。最終的ち利益を得る場所から、うねりを作っている人たちにうまい具合に配分できるシステムがあれば、そんなに問題にならない仕組みは作れる気はする。
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#8:雑誌もマイクロ化して活路を見いだせ

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–ポップインもマイクロコンテンツに関係がある?

林:Webページを読んでいて、わからないことがあったら、なぞるだけで挿入表示される。このなぞる行為をもっと注目しても良いのではないか。
今は同じページの中で、どの単語が一番よくなぞられるかを統計をとって、ユーザーにフィードバックを返せるように。
iPhoneでnobilogで検索すると、飛んできた時に、他の検索結果、nobilogの他のiPhone記事がリスト表示されるようになった。ページの滞在時間を延ばすことが出来るようになった。
ブログのマイクロ化をしている。ブログの中でもなぞって選択した範囲に意味、付加価値を持たせるのがポップイン。あるいは、ユーザーが検索してやって来たキーワードというマイクロコンテンツ、そこにフォーカスしている。
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#7:ネットが「考える」ようになる

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–次は、ビジネスとマイクロコンテンツの関わりについて話していただきましょうか。最初のiTunesでコンテンツの買い方が変わったということを話されていた。そのあたりで、どうマイクロコンテンツがこれからのコンテンツビジネスに影響してくるのか。

林:それこそ、日本のiTunesストアだと目立たないが、米国だとiTunesのスタッフが優秀で、ボサノバセレクションなど、iTunesブランドのアルバム。スタッフお勧めのボサノバがあって。ベーシック、ネクストステップ、ディープとか。ほんと、一番美味しいところだけ組み合わせたようなマーケティングができるようになってきた。ボサノバだけでなく、有名な、例えばレッド・ホット・チリ・ペッパーズのiTunesミックスとか。iTunesストアがやっていて、しかも1曲単位で売っている。持っているものがあれば、抜いてかえるようになっている。
マイクロ化でそれが可能になる。分析もしやすくなる。
iTunesの曲も1個ずつURL。アフィリエイトもできる。曲にカーソルで右クリックすれば、URLをコピーできる。ブログで紹介。referralもしやすくなった。
まったく同じ仕組みが、ブログもパーマリンク。記事単位でリンクできるし、SNSの場合は直接に記事リンクしても入れないことがあるが、URLはある。Twitterも1つ1つにURL。どういったつぶやきが見られているか。どこからどこへリンクが張られているか分析しやすい。そこにAmazonのリコメンドシステムを組み合わせると、分析しやすくなる。
分析や、コマーケティング、ミックスしてベスト盤を売ることができるようになったという変化が出てきてますよね。
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#6:リアルで人とつながる

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林:次に出てくるのが、空間軸。このモバイル、iPhoneなどを使ってTwitterできるようになって広がってきたのが、空間軸。一番わかりやすいのは、GPSを使って、半径2km内のつぶやきを見つける。近くの駅で電車が人身事故で遅れている。あるいは、半径500mに美味しいデザートの店を発見できたり。それは、親密軸がつながっていないところでも、セレンディピティ。それに加えて、GPSを使わなくても、福岡に僕が言ったというと、「これもある」と教えてくれる。モバイルで、部屋に閉じこもっていなくても、外を歩きながらTwitterできることで、空間的な、Web2.0的な情報発信できる場所が広がってきた。街やアウトドアでもいろんな情報が絡みやすくなってきた。これが空間軸。
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#5:Twitterの強みは、自分にとって本当に重要な情報が凝縮されている点にある

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林:TwitterはDMと@のメンションでつながっていれば、見えてなくてもOKだし。
話を戻すと、ブログからSNSへ発展。Twitterとは何か。Webで見た時は、20個のつぶやきが基本。1個の画面の中に、時間軸でも濃い、しかも親密軸でも濃い。一番質の高い20件の情報が凝縮されているところが、Twitterの魅力。
最初は、そこに親密軸の情報しかなかったのが、botも。時報や新聞サイト、RSSリーダー、地震の情報も。本当、自分にとって身近な最新情報が20個に。
そこがTwitterの強み。

–フォローしている人で、つぶやきがひたすら連続する人。その人は、ビジネス系の評論家。銀行がどうとか、1行記事。TLが埋まってしまう。あれは迷惑。

–その人がRTしているのは表示しないようにして、だけどその人のフォローを外さないテクニックが出回るように。

林:Twitterは情報が、分子化されているので、並べ方はいかようにも。iPhone用のクライアントで、人単位で見られる。それを使わないでも、一単位に。山路さんなら山路さんのつぶやきだけ見ることもできるし。今後は、リストを活用して、自分の親友で、アート系の友だちは何をやっているか、外国人の友人のつぶやきだけとか。リミックスがいくらでも出来てしまう。
自分だけのスマートプレイリストがいくらでも出来てしまう。しかも、この中では、親密軸、時間軸を崩さずに。


※このエントリのポッドキャストは、Castplantからお聞きいただけます。

#4:Twitterは、意識して「緩さ」を狙っている?

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林:時間軸を最初に提唱したのがブログ。TLの構造は後のメディアにも引き継がれた。その次に出てきたのが、親密軸。SNSが親密軸を取り入れたと思う。親密軸は、見ず知らずの人の事件と、友だちの事件なら、友だちの方が関心がある。全然知らない人が食べたランチに興味はないが、友だちが食べていたら、「今日もそれ食べているの?」と関心を持つ。それが親密軸。SNSは、友だちの日記だけを可視化。より見やすく。
親密軸の近い人たちの情報だけを、ブログと同じように見せるようにしたのが、SNS。写真共有サービスのFlickrやYouTubeもソーシャルグラフ、親密軸が必ず組み込まれるように。そこからバイラルマーケティングもできるように。友だちにリコメンドするとか。
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#3:消費者は自分が欲しいものを知らない

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–ちょっと話がずれるかもしれませんが、空間軸に行く前に、ブログとか30分かかるのも自分の中では古くなる。ある意味、多くの人にとってはTwitterでつぶやく方がラク。アウトプットの形態も、Twitterで大きく変わった。じっくり考えて書くと言うことを、みんながしなくなる、そういうトレンドになる? 一人がじっくり考えるのではなく、つぶやきをもとにみんなで考えるようになってきている?

林:年齢層とかによっても違う。じっくり考える人も。両方あると思う。あまり、Twitter的な短時間でやるというのばかり広がると、そのうち揺り戻しがあるでしょう。
たぶん、それって、テレビを見る人も本を読む人もいる。ほとんどは両方。それと同じだと思うんです。
そのバランスのポイントがだんだん変わってくる。昔は、TVばかりだった人が、本を読むことも増えたり。年齢や気分によっても変わる。そこらへんで、うまく均衡が取れる気がする。そればかり、テンポの速いモノばかりになると、そうでないというのは絶対。それをうまくバランスが取れる気がする。
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